2015年02月26日
手羽ちゃんの美大受験アドバイスその24-美大入試とは編
昨日のアクセス数がとんでもない数字だった手羽です。
いつもの10倍くらい。
そういうもんなんだなあ、、、って話は明日書きます(笑)
美大受験アドバイスシリーズをお送りしてます。
これまでの話はこちら。
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその1-導入編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその2-交通編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその3-会場編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその4-実技試験編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその5-学科試験編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその6-緊急編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその7-時間つぶし編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその8-道具編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその9-都市伝説編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその10-受験票編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその11-妄想編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその12-モデル編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその13-モデル編2
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその14-入試のアト編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその15-倍率編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその16-国公立編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその17-合格発表編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその18-合格発表編2
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその19-合格発表編3
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその20-合格した人へ編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその21-合格した人へ編2
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその22-不合格だった人へ編
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその23-補欠だった人へ編
合格発表編も終わったし、入試2015シリーズのまとめを。
と言いつつ、いきなり話が変わりますが、一昨日は1日がかりの考課者研修だったんです。
「考課」という言葉は、サラリーマン以外は聞き慣れない単語かもしれませんね。
多くの会社では、上司が部下の業績なりを評価します。
これを「人事考課」といい、「考課者」は一般的に「管理職」のことを表します。
(逆に評価される側は「被考課者」と呼びます)
ところで、スポーツには「測定競技」と「判定競技」があるのはご存知ですか?
100m走や棒高跳び等、トラック競技の多くが「ストップウオッチ」or「メジャー」で順位をきっちりと決めることができます。
これが「測定競技」。
では、判定競技とはなにか。
野球がいい例で、ボールかストライクか、セーフかアウトかは全て審判員が決めます。
基準はあっても、「あの審判は低目をボールに取りたがる」なんてことがありますよね(笑)
これが判定競技。
つまり、全て数値化しないと判断できないってわけではないんです。
ざっくり書くと、機械化できるものは測定競技で、ビデオ判定等機械を参考に使うことがあっても人間が判断するしかないものは「判定競技」と言えます。
大衆から「誰もが納得できる客観的な数値や言葉がないとダメだ」と言われて無理やり数値化・言語化すると、ややこしい方程式と大量の規則とマニュアルだけが生まれ、使われないものになり、「意味がわからん。もっと簡素にしなくちゃダメだ」と怒られ、「えええ。数値化・言語化しろっていったのあんたらじゃん・・」のループ・・・なんてことはどこにでもある話。
スケートフィギュアで「大技出すより小技で稼いだ方がポイントが高くなる」という現象がありましたが、数値化された厳密な判定基準を測定競技にいれると、どうしてもそうなっちゃうんですよね。
そうそう。
だいたいの美術館では「水・土を使った作品は展示してはいけない」という規則があります。
なぜダメなのかは想像通りなんですが、正直言って、短い展示期間ならちょっと養生して、ちょっと土や水を使ってるぐらいだったら大した問題ではないはず。
でも、「その『ちょっと』とはどれくらいのことか?『短い期間』とは何日間のことか?」と聞かれるとこれがやっかい。
「常識の範囲で」と答えると「じゃ常識ってなんだ?」と問われる。
「えーと、じゃ何mgまでってことにします」と答えても「その根拠は?1gでも超えてダメな理由は!?」と怒られる。
なので、「なにがあろうと全面的にNG」と規則になる。
規則が生まれる過程でよくあるケースですね。
いわゆる「お役所仕事」と言われる部類ですが、「役所仕事だ!」と文句を言う人が「何グラムまでがOKなんだ!?」と怒るタイプであることがこれまた多く。。
「じゃ、何gならOKだと思います?」と怯えながら聞くと「知るか!それを考えるのがお前らの仕事だろうが!」とさらに怒られる。
「水がダメならお茶は?」
「液体全般がダメです」
「ゼリーは?」
「・・・溶けると液体なんで」
「てことはガラスは?ガラスは液体って言われてるぞ!(お前は知らないかもしれんけど)」
「えーとえーと・・・」
てなやり取り。
こういうやり取りから真理の追究が始まったりするんで、別に不毛だと言うつもりもありません。
ただ明日書こうと思ってる話ですが、「否定」ではなく「調整」や「ルールの隙間をつくやり方」の方が次につながりやすいんじゃないかと。
あ、「水はNG。ただしペットボトルのように密閉できる容器に入ってる水であればOK」と書かれた規則をどこかで見たことがあります。
ちなみに最近「ガラスは液体ではなく個体」という解釈に落ち着こうとしてます。
■「ガラス=液体」説 やっと解決か (web R25)
ちょっと・・・いや、かなりの脱線でした。
人事考課も判定競技のようなもので、「人が人を判定すること」に誰もが抵抗があるけど、それを否定してたら野球も相撲もサッカーもバレーボールもテニスも否定することになる。
審判によってストライクゾーンが全然違ってたり「この選手は好きだからここもストライク」てなことやってると競技として成立しないので、みんなで集まり「この範囲がストライクだよね」「うんうん」と可能な限り統一し(完全に統一する方法はない)、「新しいルールはこうです」「なるほど」と確認作業をする必要がある。
その場が考課者研修なのです。
今の方向性としては、「誰も読まない細かい厳密なルールを作るより、理念を伝え理解してもらった方がいいよね」という流れがあるかも。
野球と違って試合中に指示ができないサッカーの監督は試合前に「理念」を伝えるのが仕事、っていいますし。
ちなみに営業売上みたいに「数字」「結果」がはっきりしない(場合が多い)大学職員は、どういう形で考課すると思います?
えーと、これは時間があればまた今度。
ただ、判定競技に一番必要なのは「信頼」だったりします。
信頼できない人の判定は、どんなに正しくてもネガティブに受け入れられてしまう傾向にあり。
「坊主が憎けりゃ」ってやつですね。
でも、そこまでしてなんで人事考課が必要なのか?
「報酬・職位の判断のため」ってのもありますが、過去を穿り返して否定するためでなく、その人が次に進むための「1年間の棚卸し」なのだ、と言われてます。
はい。ここまでがいつもの長い前置き(えっ)
考えてみると、美大実技入試も一種の「考課」なんじゃないかと。
マークシートの国語や英語は「測定競技」だけど、実技試験は「判定競技」と考えられるかもなーと思って。
実技試験を測定競技にしようと思えば、できなくはないかもしれません。
「彩度何%の色を画面の中に何%使っていれば●点」ってやり方。
これだと機械でも判定できるし、「厳密な数値化された」と言えますよね。
最近、「小器用にこなせる人が受かりやすいのが美大入試の現状であり、芸術教育の矛盾」とどなたかが書いてて。
もちろんベースとなる最低限の基準「形が取れているか」「画面のバランスはいいか」等があるので、それは器用さが求められます。
試験である以上、「大技でなく細かいポイントを稼ぐ」ってテクニックも確実にあります。
でも実際には、彩度何%の色を画面の中に何%使わないで、いい絵を描いた人にも高い評価を出してます。
「芸術」ですからね。
そうなると数値化はできない。
じゃ、数値化できないと評価できないのかってことではなく、「判定競技だからできるんです」と。
あとは信頼してもらうしかないのだけど。
研修で講師の方がこうおっしゃってました。
「その人の業績・行動・能力・目標と目標達成度について判定するのが人事考課であり、人格に対して評価してはいけない」
会社としては、仕事をちゃんとしてくれて会社に利益を出してくれるんだったらそれでよく、その人が暗いか明るいか、飲み会の付き合いがいいか悪いかは問題じゃない(笑)
もちろん会社は「組織」なので「人事考課」とは別の判断が入ることはあるけど、人格を人事考課の評価項目に入れるのはご法度なのです。
これは入試でもそう。
「不合格」で、あなた自身や人格を否定してるわけでもないし、あなたをダメにするためにやってることでもない。
また、浮かれてもらうために「合格」にしてるんではない。
「この1年間の努力の棚卸し」に協力させてもらっただけで、次につなげませんか?というメッセージとも言える。
以前
■手羽ちゃんの美大受験アドバイスその19-合格発表編3
で、「合格は終わりでもないし出発でもない」と書きましたが、「終わり」「始まり」と思うと変な気合いが入っちゃいますよね(笑)
「入試は棚卸し、中間評価・中間考課にすぎない」と思うといいのかもしれません。
というわけで入試シリーズはこれで終わり。
研修の話は明日も続きます。
以上、次は入学シリーズに突入する手羽がお送りいたしました(えっ)。