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新しい時代の

デザイン・デザイン教育を

考える場へ

武蔵野美術大学デザイン・ラウンジは、領域・概念が拡大し続ける「デザイン」を捉え、
新たな時代のデザイン教育を創出する「場」を目指しています。

EVENT

【lecture】サービスデザインの教室:第2回「カスタマーの本質的価値にもとづいたサービスデザイン」(イベント終了)

第2回「カスタマーの本質的価値にもとづいたサービスデザイン」
サービスデザインのレクチャー第2回目。
コンセントのサービスデザインプロセスを詳しくご紹介。
デザインの出発点ともなるエスノグラフィックリサーチから、カスタマーの価値抽出・構造化まで。
他のマーケティングリサーチ手法との相違点を踏まえて詳細に説明します。
なぜエスノリサーチがサービスデザインにとって有用なのか、デザイナーがリサーチに参加する意義など、
理論やメソッドだけでは追い切れない生のサービスデザインについてお話しします。

日時:
2015年1月9日(金) 19:00-21:00

会場:
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5階

受講料:
無料

定員:
30名
*お申込み多数の場合、抽選になります。
(抽選結果は、イベント日の一週間前に発表となります。)

 

主催:
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ / 株式会社コンセント

 

<講師プロフィール>
株式会社コンセント
Service Design Team

大崎 優
サービスデザイナー/アートディレクター
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。
グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタート、
近年はサービスデザイナーとして、新規事業開発支援、国内外メーカーの新製品・新サービスのデザイン、
スマートフォンや車載器のUX・UIデザイン、企業の開発フロー構築支援などを行う。
Service Design Team マネージャー。

赤羽太郎
サービスデザイナー/プランナー
国際基督教大学教養学部卒業。PRプランナーとして企業の広報支援を手がけた後、
新聞社、化粧品、通信キャリア、システムベンダー、化学、飲料、空調設備、銀行証券、生保損保、芸能事務所、財団法人、国際NGO、銭湯など多岐に渡るサービス・プランニング。
その他企業セミナー、デザインワークショップ企画運営などにも関わる。

岡本亮
サービスデザイナー/アートディレクター
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。「Tarzan」など雑誌媒体のエディトリアルデザイナーを経て、
「ヘルスケア」「自動車」「トラベル」など多分野の新サービス開発に関わる。

【Archive】
<Agenda>
1. レクチャー(体験価値をもとにしたデザインプロセス)
2. ワークショップ(体験価値ってなんだろう)
3. 質疑応答

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◯体験価値をもとにしたデザインプロセス
■サービスデザインとは何か。
・既存の事業体視点ではなく、顧客視点で事業全体を再構築すること
・顧客とサービスが関わる接点全体をデザインの対象と捉え、その最適化を図るアプローチのこと

■体験価値とは何か。
・本人も無自覚な潜在的なもの
・不合理な行動に流されるような感覚的なもの

体験価値には、そのサービスに関わる上での文脈性によるところが大きい。

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では、そのサービスのための調査をどう行うか。
調査には質的な調査と量的な調査をうまく組み合わせ、体験価値を文脈的な観点で見る必要がある。

参考)
■フローモデル
・ユーザーが関わるユーザー、サービスなどの中でどういった情報・手続きの流れがあるかを記述する。

■シーケンスモデル
・あるサービスに対する一連の動作を記述する

■人工物モデル
・物体(人工物)としてどうあるかを記述する

■発見モデル
・人間関係の中でどうあるかを記述する

■物理モデル
・物理的にどうあるかを記述する

集計されて見えてきた体験価値は構造化する必要がある。
ユーザーがそのサービスを知る段階から使う段階までを想定し、提供する。
・差別化要素(特定のサービスの特徴となるもの)
・付加価値要素(一定水準を超えて提供されるもの)
・基本価値要素(サービスがサービスとして当然と考えられているもの)

調査するにあたり、ユーザーに対してどのようなテーマ(問い)を、どれだけ抽象化・具体化して設定するかのバランスが重要である。
・抽象的なテーマ → 確実かつ短期的な成果を上げやすいが、発展性に欠ける
・具体的なテーマ → なかなか議論が進まないが、発展する可能性を秘めている

 

◯ワークショップ(体験価値ってなんだろう)
このワークショップは、ユーザーがどんな目的でサービスを利用しているのか、普段の自分を思い返しながら、周囲の人たちと意見交換をしてそこから新しいサービスを思考するワークショップである。

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<ワークショップテーマ:スマホカメラの価値発見>
■4〜5人のグループワークショップ

■ワークショップフロー
1. 自分の過去のスマホカメラフォルダを見ながら、その時スマホカメラで撮影した写真は「なぜ」「なんのために」「どういった文脈で」撮影したかを書き出す
2. その写真を周囲の人と共有し、そこからどんな価値を発見できるかを分析する

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3. それらの中から、サービスとして面白そうなもの、スマホカメラだけでなく別なサービスとして切り離し特化することができないかなど、潜在的かつ共感性の高い価値を討論する
4. 結論を発表する

Categorised as: EVENT, Lecture

Posted:

EVENT> January 2015